トップリーグ2021 第3節レポート(サントリー 75-10 宗像サニックス)

ジャパンラグビー トップリーグ 2021 第3節 レッドカンファレンス
2021年3月6日(土)14:00キックオフ/山梨・JITリサイクルインクスタジアム
サントリーサンゴリアス 75-10 宗像サニックスブルース

宗像サニックスブルース

宗像サニックスブルースのブラウン ヘッドコーチ(右)、福坪 共同キャプテン

宗像サニックスブルースのブラウン ヘッドコーチ(右)、福坪 共同キャプテン

コーリー・ブラウン ヘッドコーチ

「選手たちが諦めないで戦い続けたことは誇りに思います。サントリーは非常に素晴らしいチームでした。今日の試合は努力し続けて、いい状態で試合に臨もうと話していましたが、ラインアウトでミスがあり、自分たちにプレッシャーをかけてしまった。ディフェンスに関しては、1対1のタックルで止めることができず、ラインスピードを上げて前で止めようとしたが、それができなかった。それが敗因だと思います。ポジティブな部分で言えば、けが人が出なかったことです。ここまで、多くのけが人を抱えていたので、今日の試合でけが人が出なかったことは、ポジティブだと考えています」

福坪龍一郎キャプテン

「今日、山梨で開催でき、グラウンドも素晴らしく、関係者の皆様に感謝申し上げます。
今日はチャレンジするという気持ちをもって挑もうと話していましたが、意識していたブレイクダウンの部分やセットプレーで相手にプレッシャーを掛けられて、ボールをキープすることができなかったので、このようなゲームになってしまったと思います。私たちが目指すラグビーができていた時間もあるので、そこはポジティブに捉えて、次の試合があるので切り替えて、いい部分を伸ばして成長していきたい」

──前半の入りについてはそれほど悪くなかったように感じました。その後タックルミスが見えましたが、なぜそうなってしまったと考えますか? やはりサントリーのフィジカル的な圧力を感じましたか?

「入りは悪くなかったですが、自分たちのペナルティやシンプルに1対1のタックルでミスが多く、後手に回ってしまいました」

──次の試合に向けての修正点は?

「まずはセットプレーと1対1のディフェンス、ブレイクダウンの2人目の早さとボールを取られないテクニックをしっかりやっていきたいと思います」

──キックオフからそのままトライを取られる場面があったが、その原因はどこにあったと考えますか?

「1人で止めることができなかったので、外の選手が内に寄ってしまい、外にスペースを作ってしまった。試合前には、グラウンドを均等に分けてディフェンスをすることを意識していましたが、サントリーさんのアタックのプレッシャーに負けてしまいできませんでした」

サントリーサンゴリアス

サントリーサンゴリアスのヘイグ監督(右)、堀越ゲームキャプテン

サントリーサンゴリアスのヘイグ監督(右)、堀越ゲームキャプテン

ミルトン・ヘイグ監督

「内容に関しては満足しています。しかし、これから取り組まなければいけない課題もあります。80分間通して、自分たちのやりたいことを体現することができていないので、これからもっとできる部分はあると思います。勝ち点5を獲得できたことやいくつか良い形でのトライもあったので満足しています」

──良い形でのトライとは具体的にどのトライでしたか? 理由も教えてください。

「ハーフタイム明けての最初のトライが、深いところからのカウンターで、良いパスがつながりラインのランニングコースも良かったので、良いトライだと満足しています。ファンに対してもいいトライが見せられたと思っています。また、敵陣10mからのモールでのトライというのも、自分たちが意図してプランニングしていたトライであれば、同様に満足するということになります」

──バイスキャプテンの堀越選手をゲームキャプテンにした理由と、中村亮士選手がなぜ出ていなかったのか?

「中村亮士に関しては怪我ではないが今回は休ませました。堀越はバイスキャプテンでもあるので、自然にゲームキャプテンに選びました。バイスキャプテンはもう1人のトム・サベッジもいますが、堀越は仲間たちからも信頼されているし、ゲーム理解も高いレベルで、レフリーとのコミュニケーションもうまくいくと思いました。コーチたちが求めていることも理解してプレーしてくれているので、ゲームキャプテンに選びました」

──シーズン開幕前は実戦機会が少なくてチーム作りが難しかったと思いますが、今日3節を終えての現時点の完成度と今後の課題をどう感じていますか?

「シーズンが始まってからは、毎週改善していかないといけない点はありますが、自分たちの現在地は次の東芝戦を終えれば、明確に見えるのではないかと感じています。まだまだ自分たちのチームとしてのポテンシャルというものは、これからもいい方向に仕上げていけると感じています」

堀越康介ゲームキャプテン

「今日のゲームはやろうとしてきたことがだいたいできたと思います。しかし、80分間通して考えると、改善できるところがあるので修正していきたいと思います。特に後半の最初の20分は、自分たちのミスやペナルティで相手に主導権を渡していたので、その部分を自分たちでコントロールできれば、80分通して良いパフォーマンスができると思いました」

──今シーズン初先発で、チームの中でのHOの争いが非常に激しいと思いますが、自分の今日のプレーは振り返るとどうでしたか? 毎試合、2番を獲得するために練習やチーム内の競争にどのように臨んでいきますか?

「今日の試合で言えば、まずセットプレーを100%獲得するというところを目標にしていました。少しうまくいかないところもありましたが、コミュニケーションで改善できると思います。2番の争いは激しいですが、普段の練習から自分の強みをしっかりアピールしていけば、そこを見てくれていると思います」

──今日の試合はパスがよくつながったと思います。特にフォローの選手のランニングも非常に良くて、アタックがうまくいったと思いますが、そのあたりのプレーはシーズン前から意識されていましたか?

「パスがうまく通っているのも、その前のフィジカリティなコンタクトプレーで勝っているからこそ、オフロードパスがうまくつなげているので、今日の試合でもまずフィジカリティで勝っていた、それが要因だと思います」

──フィジカルの部分ではFW・BK含めてかなり圧力を感じました。プレーしている選手の皆さんは、今シーズンは優位に立てているなという実感はありますか?

「これからの試合もフィジカルが強いチームがありますが、そこに負けないようにしたいです。自分たちが持っているフィジカリティはもっと上だと思うので、そこをもっと磨き上げたいと思います」

──今日も新人の中野選手、前節は齋藤選手が出ていたが、1年目の選手は堀越選手から見て、練習中や試合中はどのように感じていますか?

「チームが、若手の選手ものびのびと、発言しやすい環境であるのでいい雰囲気の中でやれていると思います。その中で、2人は若手ですが自分のプレーに責任をもって、チームのやるべきことを理解して、練習や試合でもプレーしてくれているので頼もしいです」

梶村祐介選手

梶村選手

梶村選手

「前節から少しメンバーが変わったところはありますが、チームとして80分通して自分たちのラグビーのクオリティを高めていこうと話していました。その部分に関しては、うまくできた部分が多かったと思います。ただ、チームとして反省しなければいけない時間帯も数多くあったので、そこは来週に向けて修正していきたい」

──チーム内の競争が非常に激しいと思います。自分の強みをどのように出していこうと思いますか? 今日の自分のプレーはいかがでしたか? また、そのチームの競争をどのように感じていますか?

「まず今日のプレーに関しては、いろいろなシチュエーションに顔を出していこうとイメージをもって試合に臨み、それはある程度できたかなと思います。しかし、パフォーマンスが上下する時間がありました。久々に80分間プレーできたので、それを反省として次に向かっていきたいです。センターのポジションの争いは、いろいろな選手がいい持ち味を持っているので、他の選手との違いを出さないといけないと思っています。僕はボールを持ったときのプレーや、外を生かすスキルの高さで差をつけていきたいと思っています」

──パスがよくつながったと思いますが、今シーズンかなり意識されていますか?

「今シーズン、サントリーは外側でゲインを切ることが多く、ボールの運び方含めてプレシーズンでかなり準備してきました。誰が入ってもしっかりとやっていこうとチームで話しています」

──長いプレシーズンの期間は、新型コロナウィルスの影響で、個人で練習する時間がかなりあったと思いますが、一番力を入れて取り組んだのはどんなところでしょうか?

「外に出れない期間が長く、思ったようにグラウンドでトレーニングできなかったので、とにかくコンディションを落とさないことを1番に意識していました。サントリーのクラブハウスを使えるようになってからは、去年の反省のディフェンスやキックの練習に時間をかけて取り組んできました」

──ケレビ選手のトライにつながるキックのシーンは、今までの梶村選手には見られなかったプレーでしたが、プレシーズンに取り組んだことが生きたんでしょうか?

「2年前にジャパンに召集されたときに、ワールドカップのメンバーと1番差を感じたことはキックの部分でした。この約2年しっかり準備してきたので、試合で体現できて満足しています」

──今年加入したボーデン・バレット選手に刺激されたことはありますか?

「ラグビーに対する姿勢はもちろんですが、グラウンドではとにかく判断が早く、それを実行するのが早いです。僕らは外の状況を早く伝え、それが彼の力を最大限引き出せるサポートだと思いますし、チームとしても1番の強みになると思っています」

──選手層が厚くて、今日メンバーに入ってない選手もたくさんいると思いますが、練習の様子はどんな感じですか?

「練習の強度が上がる日が週に1日あり、その日の練習は試合以上の強度です。やはりみんな試合に出たいので、僕も紅白戦で向かう相手がサム・ケレビだと、その強度が試合以上になります。試合ほど長い時間はやりませんが、強度でいえば試合以上だと思います」

──ヘイグ監督になってからそのような意識が高まっていますか?

「そうですね。ヘイグ監督なってから加入した同じポジションの選手が多いので、そこからは短い時間で強度の高い練習が増えてきていると思います」

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