トップリーグ2021 第4節レポート(クボタ 38-7 Honda)

ジャパンラグビー トップリーグ 2021 第4節 レッドカンファレンス
2021年3月14日(日)13:00キックオフ/千葉・ゼットエーオリプリスタジアム
クボタスピアーズ 38-7 Honda HEAT

Honda HEAT

Honda HEAT、左からリー ヘッドコーチ、小林キャプテン、具選手

Honda HEAT、左からリー ヘッドコーチ、小林キャプテン、具選手

ダニー・リー ヘッドコーチ

「前半は風下の難しいコンディションの中でのゲームであった。ボールをキープしフェイズを重ねるゲームプランニングを試みたが、相手のプレッシャーに負けてしまい、うまくゲームをコントロールできなかった。
後半は、風上というアドバンテージのなか、エリアを前に出すメッセージを出したが、うまくいかなかった。ディフェンスの時間が長く、さらにディフェンスもうまくいかず、20メートルから30メートル、クイックタップでゲインを許すなど、クボタに苦しめられた。アタックはブレイクダウンでプレッシャーを受けてしまい、スローダウンを余儀なくされ、またバックスの素早いディフェンのラインスピードに苦しめられて、インターセプトのトライまで与えてしまった。次節以降はディフェンス面を修正し、やり切りたい」

小林亮太キャプテン

「試合ができたことを嬉しく思う。協会、ファンを始め多くの方々に感謝したい。ゲームについて、良かった点はスクラムを意識して戦い、そして戦えたこと。悪かった点は自分たちでゲームをコントロールできなかった点だ。今後はいかにすれば、自分たちからゲームをコントロールできるかにフォーカスして修正していきたい」

──ゲームをコントロールできなかったとは具体的にどんなことか?

「クボタのフィジカルが強く、速い球出しができなかった。クボタの速いプレッシャーに負けてしまった」

──優位に立ったスクラムであったが、相手のスクラムハーフからプレッシャーを受けていた。

「相手のスクラムハーフをうまくブロックできなかった。そこはレフェリーとのコミュニケーションもあるが、あまりうまくできなかった。もちろん相手選手が素晴らしいという理由もある」

具智元選手

「すべてダニーヘッドコーチや小林キャプテンが言ったとおりだ。強いクボタのFWを相手にスクラムとラインアウトでいかにプレッシャーをかけられるかを意識して戦った。この点については十分に手ごたえがあり、フォワードは次につなげることができた。今後はこの強みを生かしたゲームをしていきたい」

──スクラムは大健闘だった。相手からペナルティも奪った。具体的な対策は?

「クボタのセットは遅くて高いというスカウティングがあったので、早く低くセットしたのがうまくいった。ギャップがうまく取れなかったが、それ以外はうまくできた」

──前半はペナルティを取ったが、あれはペナルティを狙いにいったのか?

「バランスが崩れた。ペナルティを狙ったのではない」

──開幕からスクラムはあまり良くないという印象だったが、今日のスクラムは何を修正したのか?

「開幕からすごいストレスを感じていた。なかなかうまくいかなかった。相手との距離、ギャップ等々さまざまな点がある。トヨタ戦でいいスクラムが組めていたので、手ごたえはあった。今日はとても良かった」

──今後のスクラムも期待していいのか?

「みな自信はある。今日は一試合を通して押せた感覚がある。今後も頑張りたい」

クボタスピアーズ

クボタスピアーズのルディケ ヘッドコーチ(左)、立川キャプテン

クボタスピアーズのルディケ ヘッドコーチ(左)、立川キャプテン

フラン・ルディケ ヘッドコーチ

「とてもハッピーな結果だ。選手のハードワークの賜物である。前半は、ホンダの果敢なチャレンジに受けてしまう部分もあったが、その分をディフェンスのプレッシャーでカバーできた。相手に簡単にトライを与えない選手のハードワークは素晴らしい。また、この試合では、ルーキーもデビューし、立川キャプテンたちの選手とうまく融合した。来週はバイウイークであり、その後またチャレンジしたい」

──これで開幕4連勝となった。皆で苦労した点は何か? また進化した点は?

「素晴らしい質問に感謝したい。毎週のハードワークを信じた結果だ。計画したプランをどれだけやっていけるか、準備やプロセスをどれだけ試合で出せるか、そんなことが、ここ1、2年でしっかりとした形となった。外国人選手の個人の力ではなく、それも含めたチームの『力』になっているのが大きい。メンバー外のプレイヤーもハードワークをしてくれていて、素晴らしい」

立川理道キャプテン

「もともとは江戸川での試合であり、市原に変わったのだが、多くのファンが来てくれたのは嬉しい。スタンドはオレンジの色が目立っていた。試合は相手からさまざまな局面でプレッシャーをかけられたが、自分たちのプロセスを信じて戦った。この試合がデビューの選手もいたが、よく戦ってくれた。少しずつではあるが選手層が厚くなっている。来週はバイウイークであり、リフレッシュしたい」

──レフェリーとのコミュニケーションはかなりとっていたようだが?

「レフェリーとのコミュニケーションはキャプテンの仕事だ。スクラムのことはわからないので、特に前半は多く行った」

ボタ選手(左)、山崎選手

ボタ選手(左)、山崎選手

ルアン・ボタ選手

「大変にタフなフォワードのバトルだった。スクラムではフラストレーションがかなりあったが対応できた。日頃のトレーニングの成果が今日の結果だ」

──スクラムでのフラストレーションはどんな点か? 前半はペナライズされることも多かったが?

「フラストレーションは途中までだった。クボタのスクラムはトップリーグでも十分に通用する。クボタのプライドでもある。今日のペナライズされた点は課題として修正したい」

──開幕4連勝。ここまでクボタがメンタル、フィジカルともに強いと言われる点については?

「どちらも普段から行っていることだ。結果は必ず出る。自分の取り組み方がすべてであり、他の選手とも意識は共有している」

山崎洋之選手

「トップリーグにデビューできて嬉しい。あまり緊張はしなかった。ディフェンスも良くでき、自分の役割はしっかりと果たせた。特別なことは何も行っていない」

──トップリーグデビューおめでとうございます。今後も試合に出続けるための課題は?

「自分のトライにはならなかった局面で、全力でドライブすることができ、それがトライに繋がり、とても嬉しかった。今後もチャレンジしていきたい。自分のトライについては、チーム全員のハードワークの結果であり、感謝したい。デビュー戦でトライできたのは、とても嬉しい。

(千葉県ラグビーフットボール協会 塚越康利)

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