トップリーグ2021 第7節レポート(リコー 41-19 日野)

ジャパンラグビー トップリーグ 2021 第7節 ホワイトカンファレンス
2021年4月10日(土)13:00キックオフ/東京・駒沢オリンピック公園陸上競技場
リコーブラックラムズ 41-19 日野レッドドルフィンズ

日野レッドドルフィンズ

日野レッドドルフィンズの、左から箕内ヘッドコーチ、堀江 共同キャプテン、プル共同キャプテン

箕内拓郎ヘッドコーチ

「前節新型コロナによって試合がキャンセルになったこと、秋田での試合開催に尽力頂いた関係者の方々、並びに対戦相手であったキヤノンイーグルスさんにチームを代表してお詫びを申し上げたい。今後はしっかりとコロナ対策をして、感染拡大しないよう、また感染者を出さないように徹底してやっていきたい。
今日の試合ですが、序盤で自分たちの形から少し外れるところがあって、ペースをつくれないまま前半を過ごしてしまったことが、最終的に響いてしまったのかなと思います。
ただ、後半は試合を良く盛り返した部分は評価したいと思いますが、前半から万全で80分戦っていかなければ勝てないという非常に良いレッスンになったと思います。プレーオフもあるのでチームをしっかり立て直して頑張っていきたいと思います。ありがとうございました」

──コロナによってチームが活動を休止した期間と再開した期間は。

「コロナ陽性者が確認された段階でチーム活動を休止し、チーム全員にPCR検査を実施。その結果が陰性であったのを受けて、今週月曜日(4月5日)から練習を再開しました」

──コロナで練習を休止した影響は。

「PCR検査の結果が陰性であったので、安心して安全にプレーに臨める環境で1週間練習できたので影響はなかったと判断しています」

──前半の入りが良くなかった原因は?

「そうならないように準備してきたが、それ以上にリコーさんのプレッシャーがあったと思います。想定以上にディフェンスが堅かったし、セットでも圧力を受けた結果判断を鈍らすものがグラウンドの中にあったのかなと感じています」

──後半に向けてハーフタイムの指示は?

「基本的に自分たちのラグビーに立ち戻ってやっていこうと。順位を上げるにはトライを取っていこう。トライを取られたら取り返していこうと指示を出しました」

堀江恭佑 共同キャプテン

「試合の入りが全てであったと思います。自分たちがやるべきディフェンスではなかったと思いますし、それを改めてやり切る、信じてやり切ることを学ばせてもらいました。来週も試合が決まっているので、そこに向けて準備してまた成長していきたいと思います」

──ペナルティでスクラムを3回選択したが最初から考えていたのか。

「試合の最初からは考えてなかったが、その時の状況によりバックス、フォワード各リーダーと相談し、判断しました」

──スクラムの優劣はどう感じましたか?

「リコーさんが8人まとまって押してくることに対し、自分たちもスクラムを押そうとやってきて、うまく押せた時もあるし押された時もあった」

──スクラムの勝負でいうと?

「自分たちはスクラムに自信を持っているので」

──ラインアウトはどうですか?

「今週1週間シンプルに自分たちのスタンダードで練習してきたが、やり切れていなかった。相手の問題より自分たちの問題だと考えています」

──トーナメントに向けての課題は。

「自分たちのディフェンスで相手にプレッシャーをかけられたか、そうでなかったかを感じているので、自分たちのディフェンスをもう一度見直したい。アタックに関しても、ボールキャリーであったりサポートの仕事を明確にやれば、良い結果に繋がることが判った。これからの一戦一戦それができたかできなかったか、一つの方向に向かってやっていきたい」

オーガスティン・プル 共同キャプテン

「ヘッドコーチ、堀江主将が触れてましたが、まず最初にゲームプランの入りとしっかりゲームがつくれなかった。今回の試合を学びとして自分たちのゲームプランの遂行力を持っていないと、最終的に80分後にこのような結果が待っていることを学べたと思います」

──後半2トライに大きく関わったことについて。

「トライが取れたことは非常に嬉しかった。それができたのも、途中出場の選手たちがインパクトを出してくれたのが、大きかったと思います。個人個人の仕事を激しくやってくれたことがゲームに勢いをつけて、結果がトライに繋がった。それが前半と後半の違いではないか。前半はプレーに少し迷いがあってやりきれなかった。後半は、判断したことを全員でやり切れたことが結果に繋がったと思います」

──トーナメントに向けての課題は?

「堀江さんと全く同じことを考えていました。個人個人に与えられた役割をしっかり遂行することがすべてであると思います。最初からそれができれば結果が必ず変わってくると思います」

リコーブラックラムズ

リコーブラックラムズの右から、神鳥監督、松橋 共同キャプテン、ヴァカヤリア選手

神鳥裕之監督

「今日はどうもありがとうございました。我々にとってはホームのリーグ戦最終戦ということで、しっかりと5ポイント取って勝ったというのは大きな収穫だったと思います。
トップリーグの歴史の中で、我々としてはしっかり勝って終わりたいという思いと、我々としてできる最低限の仕事がしっかりできて良かったと思ってます。
これからトーナメントに入ります。ゲームの最後で少しイージーなトライを許してしまったり、幾つかのシチュエーションの反省点は持っていますので、トーナメントに向けては、そういう点をしっかり修正し臨んでいきたい」

──リーグ戦7試合の総括と、トーナメントに向けてどういうチームづくりをしていきたいかお聞かせください。

「7試合通して初戦のパナソニックにスコアを開けられて負けたあと、しっかりと松橋やリーダー陣が中心にチームを立て直し、チームを上昇気流に乗せられる戦い方ができて良かった。
7戦通じて我々のひた向きに戦い続ける姿勢が、2戦目以降しっかりと見せることができ始めたことがチームとしてうまく戦い抜けた理由かと思っています。
ただ結果がついて来ない時期もありましたので、トーナメント戦に向けては、自分たちの描いているスタイルである泥臭い一生懸命やるスタイルに立ち戻って、最終的にスコアを奪えるようなそういったチームづくりを、この1週間2週間準備していきたいと思ってます。

──パナソニック戦以外は僅差の試合ばかりです。特に負けた試合は。これは当然チームとして自信になったと思うし、課題になった部分もあったとも思います。最後に一発でやられる場面もあったので、そういう部分では信条としているタックル、ディフェンスの部分ではまだまだだと思える一方で、得点力という面では成長できたのでは。

「今こうやって築きあげているリコーのスタイルをしっかり体現すること。相手より早く立ち上がってしっかりと運動量でひた向きに上回ることと、それに加えて接戦になった時にしっかりとゲームプランを遂行する実行力であったり、そういった場面で選手・スタッフ全員がプランニングを実行する準備であったり、こういった所のディテールの部分がリーグ戦で勝敗を分けたケースが多かったので、例えばですけど自陣でしっかりタッチキックをしっかり切るとか、特に我々FWは運動量が激しいので、そこで無駄な動きをさせないような、エリアマメジメントを取るとか、こういった練習でしっかり準備していた所が少し試合でできなかったことがありましたので、こういった部分をトーナメントに向け詰めていく必要があると思います」

──今日は得失点差によっては3位に食い込めるということが頭にあってのゲームプランだったのでしょうか?

「得失点というよりは、我々としては勝点5ポイントを取って、後はどうなるかという所でしたので、まずは勝つだけではなくて、3トライ以上の5ポイントをしっかりとターゲットにして、終わったあとに何位になるかとそんな気持ちで臨んでました」

松橋周平 共同キャプテン

「今日はありがとうございました。最終節ということで、私たちのホームで勝つということは、すごく嬉しいです。先週良い勝ちができて、今週同じように継続しながら改善して、積み上げていくというプロセスの部分がいい過程に繋がったのかと思っています。
途中、日野さんの勢いに押されて、自分たちが乱れてしまった点があったので、トーナメントになったら1トライ、1ゴールが命取りになる可能性があり、そこは80分間気を引き締めてやるという一人一人の責任の部分はもっと改善しなくてはいけなく、引き続き練習してハードワークして成長していきたいと思います」

──リーグ戦7試合の総括と、トーナメントに向けてどういうチームづくりをしていきたいですか。

「総括としてはタフなリーグシーズンだったと思っています。最初の開幕戦以外、その後の4試合がすべて接戦という状況で、4試合中1勝しかできていない。最後にトライを取られて3試合負けているという現実がありました。そういった意味で結果というのはコントロールできないのですが、自分たちのやりたいことがやれているのか、やれてないのかという部分はコントロールできる部分であるので、チームは腐らず常に前を向いて、BIGGAをし続けた結果が最後の2試合に現れたのではないかと思います。
自分たちのやりたいラグビーするためには何をしなければいけないのか、どういうプロセスが大事なのかを皆がしっかり考え、もっと深く考えるようになれたのが最後の2試合の結果になってきたと思うので、この結果に満足しないで次は、もっとレベルを上げてやっていきたい」

──日野のスクラムの印象はどうだったのでしょうか? 日野はペナルティで何度かスクラムを選択していましたが。

「前半は僕らが優位にスクラムを組めていたかと思います。後半フロントローのメンバーが替わってきて、相手のフロントローが結構ベテランのメンバーが多かったので、プレッシャーを受けてしまったのが正直ありまして、そこはフロントローに聞かないとわからない部分があるのですが。相手にすればそれが強みになってしまったので、何回かスクラムを選択したシーンに繋がったのだと思います」

──実際、リコーボールのスクラムがペナルティで相手ボールに回ったというのが一度あったのですが、そういった所がやられたという所が正直なとこでしょうかね?

「そうですね。あとはビデオ見ないとわからないのですが、自分たちがやりたいスクラムができていたかどうかが、結構やられたか、やれたかに繋がってくるので、そこを結果というよりは、その前の姿勢だったりプロセスの過程ができていたかをしっかりチェックしたいと思います」

──前節、自分たちでリスタートを仕掛けていったりとか積極的に回していくシーンがあったのですが、アタックに関する手応えは良くなってきていますか?

「皆すごく自信になっていると思うし、強みだと思います。ウイングに隣のヴァカヤリアみたいな選手がいるのが僕らの強みだと思うので、彼にいい形でボールを渡すのが僕らFWやBKの仕事だと思うし、そのためにはどんなエリアからでも自分たちのラグビーをやっていく自分たちの仕事をやって、いい形でボールを渡すことが今できているかと思っています」

──今シーズンはコンディションの問題で、数試合欠場し外から見ることがありましたが、何かそこから得られたものは?

「良い所、悪い所、あったと思いますけど、とにかく自分たちの掲げているBIGGAという部分を全員で確認できたという、2試合欠場して自分自身が皆に伝えられたことが大きかったと思います。
ボールを持っていない時のアクションの姿勢が大きな結果に繋がるという、今日の試合とか前の試合とか見てわかると思うので、僕たちのラグビーのスタイルをこの2試合、僕自身外から見ていて築けて良かったと思います」

ネタニ・ヴァカヤリア選手

「まずはチームのみんなに感謝したいと思います。MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)をいただけましたけど、みんなの努力の結果だと思います。今日はハードワークしてくれてありがとうと、みんなに伝えたいです」

──ディフェンス、オフェンス良いプレーが続いているが、試合の中で心掛けていることがあれば教えてください。

「アタックは強く。ボールをもらったらしっかりスペース見つけて、ハードキャリーをするように意識しています。ディフェンスは、自分の対面のウイングにしっかりついていって、ビッグタックルを決めるように心掛けています」

RELATED NEWS