プレシーズンリーグ 2015「見どころ情報」:開幕節、直前情報

プレシーズンリーグ 2015 / トップリーグ 2015-2016「見どころ情報」

text by Kenji Demura

金曜ナイター“NTTダービー”開幕に続いて
土曜日には盛岡、東京、大阪、福岡で7試合

待ちに待ったラグビーシーズンのスタートだ。
4日、プレシーズンリーグ2015が開幕。
日本ラグビー最高峰トップリーグ」の新たな戦いの火ぶたが切って落とされる。

オープニングゲームとして金曜ナイターでの東京・秩父宮ラグビー場開催となるのはNTTコミュニケーションズシャイニングアークス対NTTドコモレッドハリケーンズの “NTTダービー”。

今季こそは上位進出を狙う両チームにとって、まずはライバルとの直接対決を制して、勢いに乗りたいところ。
特に、過去のトップリーグでの同ダービーで3戦3敗のNTTドコモとしては是が非でも初勝利をものにしたい試合となる。

ライバル意識がぶつかり合う熱き開幕戦以外の、開幕節7試合はすべて5日の土曜日に行われる。

プレシーズンリーグ2015のプール分けは以下のとおり。各チームは3試合ずつのプールゲームを戦った後、2節行われる順位決定トーナメントに進む。

元南ア代表PRオス・デュラントFWコーチ(中央上)の指導の下、強力スクラムをものにしつつあるトヨタ自動車
photo by Kenji Demura

<プールA>
パナソニック ワイルドナイツ(1位)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ(6位)
NECグリーンロケッツ(10位)
Honda HEAT(今季昇格)

<プールB>
ヤマハ発動機ジュビロ(2位)
サントリーサンゴリアス(5位)
近鉄ライナーズ(12位)
コカ・コーラレッドスパークス(14位)

<プールC>
神戸製鋼コベルコスティーラーズ(3位)
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス(8位)
NTTドコモレッドハリケーンズ(11位)
クボタスピアーズ(13位)

<プールD>
東芝ブレイブルーパス(3位)
キヤノンイーグルス(7位)
リコーブラックラムズ(9位)
豊田自動織機シャトルズ(15位)

( )内は昨季順位

盛岡ではトヨタ自動車―NEC、東芝―リコー
ヤンマースタでは近鉄と神戸製鋼がそろい踏み

開幕節、唯一の昼間の開催となるのが岩手・盛岡南公園球技場で行われる2試合。
プールAのトヨタ自動車対NEC(13:00)とプールDの東芝対リコー(15:05)という注目のカードが組まれている。

新顔ハーフ団(写真はSH木村)のリードにより、夏の網走で完敗したトヨタ自動車へのリベンジを盛岡で果たしたいNEC
photo by Kenji Demura

昨季、セカンドステージを上位グループ(グループA)で戦い、シーズン最終成績は6位となったトヨタ自動車に対して、セカンドステージ下位グループ(グループB)に回り、最終成績は10位に甘んじたNEC。
ただ、NECの相澤輝雄総監督が「昨シーズンは、前半苦戦して、後半は非常にいいチームになった」と振り返るとおり、ワイルドカードトーナメントを勝ち上がり日本選手権出場を果たしたNECに対して、トヨタ自動車はワイルドカード1回戦で敗退。
トヨタ自動車にとっては、尻すぼみなかたちで終えたシーズンだったことも確かだ。

ファーストステージ、セカンドステージともに別プール/グループだったため昨季は対戦のなかった両チームだが、この夏、恒例の網走ラグビーフェスティバルで対戦(8月8日)。
スクラムで圧倒したトヨタ自動車が45―19で圧勝した。
「今シーズンはトヨタのスクラムのイメージを払拭したい」(菅原大志監督)と、上位進出のポイントにセットプレーの安定を掲げるトヨタ自動車としては、元南アフリカ代表PRのピーター・オス・デュラント新FWコーチの下、取り組んできたスクラム強化が確実に成果を上げていることを証明することになった。
同コーチと同じ南ア出身でスーパーラグビーのフォースやブランビーズでプレーしてきたPRルアーン・スミスのプレーに注目だ。

一方、網走では大敗したNECだが、8月29日には、強力スクラムを誇るヤマハ発動機とのタイトゲームを12-7でものにして、不安を払拭したかっこう。
「アタックでの継続力」(相澤総監督)をつけた、今までとはひと味違うNECスタイルで、さっそく夏の借りを返したいところだ。
相澤監督が「木村は体を張れるし、ノートンナイトはSOとしては優(田村=日本代表)よりも上」と期待をかけるSH木村友憲(流通経済大)―SOサム・ノートンナイト(釜石シーウェイブスRFCから移籍)という新顔ハーフ団がどういうゲームメイクを見せるかも楽しみだ

1ヶ月前に網走で神戸製鋼に大敗した影響は? ブレイクダウンにこだわるリコーとの対戦でシーズン開幕を迎える東芝
photo by Kenji Demura

東芝―リコー戦でも、共に楽しみな新人が先発する。

「最高の補強ができた」(冨岡鉄平監督)という東芝ではU20日本代表NO8徳永祥尭(関西学院大)がいきなり先発。
 FL山本浩輝(筑波大)、WTB松岡久善(摂南大)の新人2人もリザーブ入り。
「長いシーズンを見越して、しっかり体づくりをしてきた」(同監督)という成果を見せたいところだろう。
09~10年シーズン以来のトップリーグ制覇を目指す東芝にとって、新戦力がどんな働きを見せるかも当然鍵となる。

リコーでは、夏合宿のチームMVPにも輝いたFL福本翔平(大阪体育大)が先発。元々はBKだったというスピードとフィットネスで勝負する。
ボールハンターのFL武者大輔、NO8野口真寛と仕事人が並ぶFW第3列を中心に、「重点的に取り組んできた」(NO8野口主将)というブレイクダウンがフィジカルな東芝にどこまで通用するか、リコーにとっては今季の浮沈を占う試合ともなりそうだ。

東京・秩父宮での第1試合はキヤノン対豊田自動織機。
キヤノン・小野澤宏時、豊田自動織機・徐吉嶺という元日本代表WTBが先発。
昨季ほとんど出場チャンスがなかった小野澤、ヤマハ発動機から移籍の徐がそれぞれ周りとどんなリンクぶりを見せて、トライを記録するのか楽しみな対決となる。

また第2試合、昇格チームHondaの王者パナソニックへのチャレンジも当然見逃せない。

大阪・ヤンマースタジアム長居では近鉄、神戸製鋼の関西ベースのチームがそれぞれサントリー、クボタを迎え撃ち、福岡・レベルファイブスタジアムではコカ・コーラが日本選手権覇者ヤマハ発動機を迎える。

4年ぶりにトップリーグへの昇格を果たしたHonda(写真はLO鎌田祐)は東京・秩父宮で王者パナソニックに挑戦
photo by Kenji Demura

夏合宿では順調な仕上がりを見せた神戸製鋼(写真中央上はFL橋本主将)は大阪・ヤンマースタでクボタと対戦
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チケット情報

「プレシーズンリーグ2015」及び「トップリーグ 2015-2016」の試合スケジュールについては、こちらのページをご覧ください。

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