●セカンドステージ 第1節プレビュー
1ヵ月のブレーク期間を経てセカンドステージが開幕
上位進出へ落とせない試合ばかりのスリリングバトルズ
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再び熱戦が繰り広げられること必至のサントリー - 神戸製鋼戦 |
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パナソニックの浮沈の鍵を握るのはSOバーンズか |
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日本代表欧州遠征から帰ったばかりのヤマハ発動機FB五郎丸もいきなり先発 |
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ファーストステージ最終節では明暗を分けたNECとトヨタ自動車。セカンドステージで好ダッシュを切るのは? |
11月30日、ジャパンラグビー トップリーグ 2013-2014が再開する。
10月27日までにファーストステージ(1S)第7節が終了。今週末からスタートするセカンドステージ(2S)は、1Sの成績によって「グループA」(上位グループ=8チーム)、「グループB」(下位グループ=8チーム)という2つのプールに分かれて総当たり戦が行われる。
A、Bグループそれぞれの顔ぶれは以下のとおり。
<グループA>
サントリーサンゴリアス(4)
パナソニック ワイルドナイツ(4)
NECグリーンロケッツ(3)
ヤマハ発動機ジュビロ(3)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ(2)
東芝ブレイブルーパス(2)
キヤノンイーグルス(1)
トヨタ自動車ヴェルブリッツ(1)
<グループB>
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス(4)
クボタスピアーズ(4)
近鉄ライナーズ(3)
豊田自動織機シャトルズ(3)
NTTドコモレッドハリケーンズ(2)
リコーブラックラムズ(2)
九州電力キューデンヴォルテクス(1)
コカ・コーラウエストレッドスパークス(1)
※()内はファーストステージの順位に応じて与えられる勝ち点(ボーナスポイント)
プレーオフ進出、リーグタイトルに直接つながるグループAでは、1SのプールA、プールBをそれぞれ首位で乗り切ったサントリーとパナソニックが、共に1Sで苦戦した相手との再戦で2Sの戦いをスタートさせる。
トップリーグ3連覇を目指すサントリーは1Sを6勝1敗で乗り切ったが、大久保直弥監督が「楽な試合はひとつもない」と語ったとおり、NECに1点差で敗れ(33-34/第3節=9月14日)、2シーズンぶりの黒星を喫した以外にも前半戦は思いのほか苦戦する試合が多かった。
第6節(29-20=10月20日)に対戦した神戸製鋼にも後半30分までリードされるなど、大型FWの激しいプレーと南アフリカ代表にも復帰したCTBジャック・フーリーのビッグプレーなどに苦しんだ。
その神戸製鋼が王者サントリーの2S初戦の相手。
1Sがサントリーのホームとも言えた神奈川での試合だったのに対し、今回の再戦は神戸総合運動公園ユニバー記念競技場(12月1日13時)での対戦となる。
神戸製鋼にとっては、40日前のサントリー戦は「FWが近いところで崩す点に関しては練習でやってきたことができた」(LO伊藤鐘史副将)と、チームの成長を実感することができた試合となっただけに、今回はホームで借りを返したいところ。
両チーム共に日本代表の欧州遠征に多くの選手(サントリー=PR畠山健介、HO青木佑輔、LO真壁伸弥主将、FLヘンドリック・ツイ、SH日和佐篤、SO小野晃征/神戸製鋼=PR平島久照、山下裕史、LO伊藤鐘史副将、CTBクレイグ・ウィング、WTB今村雄太)を送り込んだだけに、主力であるジャパン組のコンディションも勝敗を左右する一因になりそうだ。
一方、1SのプールBを首位で折り返したパナソニックは、9月14日に13-13で引き分けたヤマハ発動機が2S開幕戦の相手。
1S前半戦はヤマハ発動機戦の1週間前のキヤノン戦で敗れるなど、思うような戦いができなかったパナソニックだが、元豪州代表SOベリック・バーンズが指令塔の位置に入り、南アフリカ代表に復帰したJP・ピーターセンがアウトサイドCTBに入るようになった1S後半戦は、ワイルドナイツらしい堅いDFからのカウンターアタックが冴えを見せるようになり4連勝。
調子を上げて2Sを迎えるかたちとなった。
「もっと自信を持ってボールを継続したいし、キックもうまく使っていきたい」とHO堀江翔太主将は2Sでの課題を語るが、その堀江主将はいきなり先発出場する一方、同じく日本代表の秋のテストマッチ全試先発出場したSH田中史朗は1S最終節同様リザーブからのスタートとなる。
パナソニック戦の引き分けも含め、1S第6節までは無敗で乗り切ったヤマハ発動機は最終節のキヤノン戦で勝ち点を挙げられず、その結果、パナソニックにプールB首位の座を譲るかたちで1Sを終えた。
1Sでの対戦はヤマハ発動機のホームゲームだったのが、今回はパナソニックの本拠地に近い熊谷スポーツ文化公園熊谷ラグビー場での試合(11月30日、14時)。
ヤマハ発動機としては、前回はさほど優位には立てなかったスクラムで主導権を握り、パナソニックファンを静かにさせたいところだ。
グループBは日本選手権を見据えた戦いに
同日、パナソニック - ヤマハ発動機戦に先立って熊谷ラグビー場で行われる第1試合はNEC - キヤノン戦(グループA)。
1S最終節でNECはトヨタ自動車に完敗。一方、キヤノンはヤマハ発動機に快勝して、上位グループに滑り込んだ。
対照的な1S最終戦となった両チームだが、1ヵ月のブレークがどう影響するか。
NECは1Sで不動の12番だった日本代表CTB田村優が今季初めてリザーブスタート。キヤノンは1S最終節同様、和田拓主将がFBに入る。
グループAの残り1試合は11月30日大阪・近鉄花園ラグビー場でのトヨタ自動車 - 東芝ブレイブルーパス戦。
激しさを前面に出すチーム同士の対戦だけに、お互いにフィジカル面で相手を叩きのめして、シーズン後半戦に向けて勢いに乗りたいところだ。
一方、グループBでは、以下の4試合が予定されている。
九州電力 - NTTコム(11月30日、福岡レベルファイブスタジアム12時)
コカ・コーラウエストレッドスパークス - リコー(同14時15分)
近鉄 - NTTドコモ(12月1日、近鉄花園ラグビー場12時)
クボタ - 豊田自動織機(12月1日、岐阜メモリアルセンター長良川競技場13時)
グループBの上位4チームにはワイルドカードトーナメントへの出場権が与えられることになっている。
(text by Kenji Demura)