トップリーグ2012-2013特集 TOPプレビュー & TOPレビュー

こちらでは次節の各試合の見どころ、そして試合結果のサマリーと全体のレビューを、トップリーグ観戦をより楽しく、より興味深いものにしていただけるよう、毎週掲載していきます。

セカンドステージ 第2節(12/7 - 12/8)

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見どころ

●セカンドステージ 第2節プレビュー

サントリー、東京・秩父宮でNECへのリベンジなるか
名古屋でトヨタ - パナソニック、鹿児島で東芝 - キヤノン
 

ジャパン組抜きで神戸製鋼を圧倒したサントリーはNECとのリベンジ戦(写真は2試合連続先発のWTB塚本)
photo by Kenji Demura (RJP)

 
 

CTB田村が先発復帰するNECは王者サントリーに対して1stステージの再現を目指す
photo by Kenji Demura (RJP)

SH田中が今季初先発のパナソニックは敵地・名古屋でトヨタ自動車と対戦
photo by Kenji Demura (RJP)

前節NECに競り勝ち幸先いいリスタートを切ったキヤノンは昨季、今季と惜敗が続く東芝に再チャレンジ
photo by Kenji Demura (RJP)

ジャパンラグビー トップリーグ 2013-2014は、今週末7、8日にセカンドステージ第2節を迎える。
今季から初の試みとして、2ステージ制が取られることになったトップリーグ。
1ヵ月ぶりの再開となった前節のセカンドステージ第1節では、後半戦のスタートをうまく切ったチームと、やや躓いたチームの明暗が分かれるかたちとなった。
まずは、上位8チームからなるグループAの前節の結果から振り返っておこう。

キャノンイーグルス 22-19 NECグリーンロケッツ
パナソニック ワイルドナイツ 24-20 ヤマハ発動機ジュビロ
東芝ブレイブルーパス 27-12 トヨタ自動車ヴェルブリッツ
サントリーサンゴリアス 37-23 神戸製鋼コベルコスティーラーズ

前節、何と言っても圧倒的な底力を披露したのがリーグ3連覇を目指すサントリー。
11月に欧州遠征を行った日本代表メンバーでもある主力組を先発させないメンバー構成(負傷のため他のメンバーよりも早く帰国していたHO青木佑輔は先発)で、立ち上がりから大型FWを誇る神戸製鋼を圧倒。
新人PR石原慎太郎、リーグ初先発のLO朴淳彩、同WTB塚本健太など、成長著しい若手が期待どおりの活躍を見せて、チームの底上げがうまくいっていることを印象づけた。

「最初からジャパンのメンバーが4週間いないのはわかっていたこと。11月に残りのメンバーがいかに成長できるかがポイントだとは考えていた」(大久保直弥監督)
指揮官の想定どおりにジャパン組以外の選手たちがジャパン組を凌駕するような活躍を見せて神戸製鋼を圧倒した後、今節で対戦するのは9月14日のファーストステージ第3節で今季唯一の黒星(33-34)を喫したNEC(7日、東京・秩父宮ラグビー場14時15分)。

今回はPR畠山健介、LO真壁伸弥主将、SO小野晃征の日本代表組も先発復帰する。
「テストマッチメンバーが戻ってきて、1+1以上の相乗効果がある」(大久保監督)というサントリーが、リベンジ戦となるNECに対してどういう戦いを見せるのか。
神戸製鋼戦では「コンタクトの力を生かしながら、ボールをどこに運ぶかという観点からすると、外のスペースをうまく見つけて、いいアタックができた」と同監督も納得の、より洗練されたアグレッシブアタッキングラグビーも披露しただけに、ジャパン組も完全復帰するNEC戦でさらなる進化があるのか注目される。

対するNECもジャパン組のCTB田村優が先発に戻る。
前節は「最後に取り切るフィニッシュの部分で甘かった」(FL浅野良太主将)ことが響いてキヤノンに惜敗しただけに、自らも仕掛けられ、まわりも生かせる田村の復帰は、アタックのバリエーションを増やすという意味では大きなプラスになる。
FW第3列で起用されることの多い権丈太郎副将がLOとして今季初先発。
共にしっかりしたコンタクトプレーでリズムをつくっていくタイプのチームだけに、ブレイクダウンでの攻防が勝敗の鍵を握るのは間違いないだろう。

早くもサバイバルマッチの様相も?
近鉄花園ではヤマハ発動機 - 神戸製鋼

サントリーと並び、前節、1ヵ月間のブレイクを経て一気にチーム力が上昇した印象を残したのが、パナソニック、東芝というベスト4常連組。
共にファーストステージでは躓く面もあった両チームだが、後半戦に向けてしっかり仕上げてきたことを感じさせた。

パナソニックは前節、ファーストステージで引き分けたヤマハ発動機と対戦。
試合後、ヤマハ発動機の清宮克幸監督が「最後の10分間以外はパナソニックに支配された」と脱帽したとおり、24-20という点差以上に、セットプレーやブレイクダウンで強力FWを誇るヤマハ発動機を制圧。
アタックでもうまくキックを使ったパナソニックらしい攻めがチームとして意思統一されてきた印象を残した。

そんなパナソニックの今節の対戦相手はトヨタ自動車ヴェルブリッツ(7日、愛知・名古屋市瑞穂公園ラグビー場14時15分)。
パナソニックの日本代表組は、HO堀江翔太主将は「時差ボケでフラフラ」と言いながらもヤマハ発動機戦も先発して、後半開始早々に試合の流れを決定づけるトライを奪うなど活躍。
一方、SH田中史朗に関しては「バーンズ(=SOベリック)とのコンビネーションという意味では、ニコラス(=SHイーリ)の方がいまは上」(中嶋則文監督)と判断されて前節ではリザーブスタートだったが、トヨタ自動車戦では今季初めてのスターティングメンバー入り。
こちらも、卓越した判断力を誇る田中が完全復帰することによる相乗効果がどこまであるのか注目される。

東芝は前節のトヨタ自動車戦で、期待されていた新顔やケガからの復帰組が圧倒的なパフォーマンスを見せて快勝。
いきなりマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたFLリーチ マイケル主将、新人SH小川高廣、そしてようやく日本のファンの前でプレーすることができた元オールブラックスCTBリチャード・カフイ。
それぞれが特徴をしっかり出すパフォーマンスを見せただけに、「11月にやってきたことが間違いでないことを証明できた」(リーチ マイケル主将)という東芝もチーム力が高まった状態で後半戦の開幕を迎えたと言っていいだろう。

その東芝の今節での対戦相手は、前節でNECから白星を挙げ、グループA入りした実力がフロックではなかったことを証明したキヤノン(8日、鹿児島・鴨池陸上競技場14時15分)。
NECを3点差で振り切った後、永友洋司監督が「この1ヵ月はアタック練習に費やしてきた。トライが取れたのはその成果」と胸を張ったとおり、チャンスに一気に取り切るスタイルは、トップリーグ昇格2年目のチームとは思えないような成熟度を感じさせた。
今季ファーストステージの開幕節では東芝が10−8でキヤノンを下しているが、共にチームとしての戦い方が研ぎすまされてきているだけに、トップ4入りに大きな影響を与えそうな注目の一戦だ。

グループAのもう1試合、ヤマハ発動機 - 神戸製鋼戦は、前節で力を出し切れずに敗れたチーム同士の対戦。(7日、大阪・近鉄花園ラグビー場14時)
トップ4入りを目指すためには絶対負けられない一戦となる。

一方、前節いきなり九州勢が今季初勝利を挙げる波乱の幕開けとなったグループBでは、今節では以下の4試合が予定されている。

NTTコミュニケーションズ - リコーブラックラムズ(7日、東京・秩父宮ラグビー場12時)
豊田自動織機シャトルズ - 近鉄ライナーズ(7日、大阪・近鉄花園ラグビー場12時)
九州電力キューデンヴォルテクス - クボタスピアーズ(8日、鹿児島・鴨池陸上競技場12時)
NTTドコモレッドハリケーンズ - コカ・コーラウエストレッドスパークス(8日、香川総合運動公園サッカー・ラグビー場13時)

(text by Kenji Demura)

チケット

開催日 Kick Off Host   Visitor 会場 チケット
12/7(土) 12:00 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス リコーブラックラムズ 秩父宮 チケット
12/7(土) 14:15 NECグリーンロケッツ サントリーサンゴリアス 秩父宮 チケット
12/7(土) 12:00 豊田自動織機シャトルズ

近鉄ライナーズ

近鉄花園 チケット
12/7(土) 14:00 ヤマハ発動機ジュビロ 神戸製鋼コベルコスティーラーズ 近鉄花園 チケット
12/7(土) 14:15 トヨタ自動車ヴェルブリッツ パナソニック ワイルドナイツ 瑞穂 チケット
12/8(日) 12:00 九州電力キューデンヴォルテクス クボタスピアーズ 鴨池 チケット
12/8(日) 14:15 東芝ブレイブルーパス キヤノンイーグルス 鴨池 チケット
12/8(日) 13:00 NTTドコモレッドハリケーンズ コカ・コーラウエストレッドスパークス 香川 チケット
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