●ファーストステージ第4節プレビュー
4週連続の秩父宮・金曜ナイターは東芝対NEC
九州勢は佐賀。水戸には上り調子4チームが集結
NECとの金曜ナイター“ダービー”に臨む東芝の前節の敗戦によるショックは? プールA2位浮上のNTTコムは水戸で東芝を破ったクボタと |
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2連敗中のNECの復活は? 当初インサイドCTB先発起用だった切り札ナドロをベンチに置いて終盤のインパクトプレーに期待 |
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前節のNEC戦でトップリーグ昇格後初勝利を飾った宗像サ二ックス。コカ・コーラとともに2週続けて九州での試合となる |
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苦しみながらも開幕3連勝のサントリー。そろそろ持ち前の攻撃ラグビー炸裂なるか? キヤノンは近鉄と対戦 |
8月22日に開幕したジャパンラグビー トップリーグ 2014-2015も先週末までに第3節が終了。
早くもファーストステージの折り返し地点を迎えようとしている。
前節終了時点で各プールの順位と総勝ち点は以下のとおりとなっている。
<プールA>
1. ヤマハ発動機ジュビロ(11)、2. NTTコミュニケーションズシャイニングアークス(10)、3. 東芝ブレイブルーパス(10)、4. パナソニック ワイルドナイツ(9)、5. NECグリーンロケッツ(6)、6. 宗像サニックスブルース(5)、7. 豊田自動織機シャトルズ(5)、8. クボタスピアーズ(4)
<プールB>
1. 神戸製鋼コベルコスティーラーズ(13)、2. サントリーサンゴリアス(12)、3. トヨタ自動車ヴェルブリッツ(10)、4. 近鉄ライナーズ(8)、5.キヤノンイーグルス(7)、 6. コカ・コーラレッドスパークス(5)、7. リコーブラックラムズ(2)、8. NTTドコモレッドハリケーンズ(2)
( )内の数字は勝ち点
今節も4週連続となる東京・秩父宮ラグビー場での金曜ナイターでスタート。
登場するのは東芝とNEC。ラグビーだけにとどまらないライバル企業同士の“港区ダービー”となる。
東芝は開幕戦で王者パナソニックを圧倒し、NECもクボタをノートライに抑えて10年ぶりとなる初戦勝利を収めるなど、好スタートを切った両チームだったが、2節以降はやや調子を落としている。
東芝は第2節でNTTコムに23-16で辛勝した後、前節のクボタ戦は「やることなすことすべてうまく行かないゲーム」(WTB大島脩平副将)となってしまい、18-23で敗戦。
一方のNECも第2節でヤマハ発動機の強力FWの前に完全に力負けして、まさかの大敗(7-55)。
相澤輝雄総監督は「見直すところがはっきりした」と前向きに受け止めていたが、前節でも悪い流れは変えられずに、昇格組の宗像サニックスに2シーズンぶりのトップリーグでの白星をプレゼント(31-36)。
どちらが不調から立ち直って、再び上昇気流に乗れるのか。
現在、プールAは首位と最下位の勝ち点差が7しかない混戦。調子を落としたままファーストステージ後半戦を迎えると、そのまま下位に低迷する可能性も出てくるだけに、両チームにとって絶対に落とせない一戦となる。
ちなみに、ここ2シーズンは東芝が勝利を収めているが、2011-2012シーズンはNECが24-19で東芝を倒している。
東芝はマレーシアセブンズから帰国したばかりのWTB豊島翔平を今季初めて先発起用。トリッキーな走りでブレイブルーパスのアタックにアクセントをつける存在となることが期待される。
横浜では3連勝サントリーと3連敗リコーが対戦
翌13日の土曜日には、佐賀、神奈川、三重、山口の4県で、計5試合が予定されている。
佐賀・ベストアメニティスタジアムでは、前週の福岡に続いて九州勢2チームが揃って登場。
宗像サニックスがヤマハ発動機を迎え(プールA)、コカ・コーラはトヨタ自動車と対戦する(プールB)。
共に、ここまで1勝2敗の九州勢としては、上位陣からできるだけ多くの勝ち点を奪い、4強入り争いに食い込んでいきたいところだ。
神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場では、苦しみながらも3連勝のサントリーと、今季まだ白星のないリコーが対戦(プールB)。
いまだ4トライ以上奪ったゲームなし。「アグレッシブ・アタッキング・ラグビー」を標榜するサンゴリアスとしては物足りない戦いぶりが続いているが、そろそろ“らしさ”を取り戻すのか。
大久保直弥監督は「もう少し的を絞って、シンプルに戦っていく」方向性も示唆する。
一方、総勝ち点がボーナスポイントによる「2」にとどまっているリコーとしては、何とか2004-2005シーズン以来となる対サントリー戦勝利をものにして、浮上へのキッカケにしたいところ。
サントリーを抑えてプールBで首位に立つ神戸製鋼は山口・維新百年記念公園陸上競技場でNTTドコモと、また、ディフェンディングチャンピオンのパナソニックは三重県営鈴鹿スポーツガーデンサッカー・ラグビー場で豊田自動織機との対戦(プールA)が予定されている。
翌14日の日曜日は茨城・ケーズデンキスタジアム水戸のみの開催。
前節いずれも上り調子にあることを感じさせるパフォーマンスを見せた4チームが集結(キヤノン - 近鉄=プールB、クボタ - NTTコム=プールA)。
後半戦に向けてどのチームが勢いに乗るのか注目される。
(text by Kenji Demura)