●ファーストステージ第6節プレビュー
近鉄花園にプールB4強入りを争う4チームが集結
盛岡、柏、大分、広島、富山でも上位入り懸け熱戦
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サントリーに快勝して唯一の全勝を守る神戸製鋼はトヨタ自動車と対戦(写真は新人らしからぬ活躍を見せるWTB山下楽) |
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前節トヨタ自動車との激戦をものにした近鉄は4位以内への生き残りを懸けてサントリーにチャレンジ(写真はFLタウファ) |
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前節では100試合出場を果たしたパナソニックWTB北川智が4トライ。もう一人のWTB山田が爆発して4位以内を確定させるか? |
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プールA首位の東芝は広島での宗像サニックス戦で4位以内確定なるか?(写真はアジア競技大会金メダルにも貢献したFLリーチ) |
2週間の小休止を経て再開されるジャパンラグビー トップリーグ 2014-2015。
8月22〜24日の開幕節から熱戦が繰り広げられてきたファーストステージも残り2節。
今節もセカンドステージを上位グループ(グループA)で戦うための条件となる各プール4位以内を目指した激しい戦いが期待できそうだ。
11日の大阪・近鉄花園ラグビー場には、プールBで4強入りを狙う4チームが集結。
第1試合(12時)では3週間前の第5節でサントリーサンゴリアスを破って唯一の全勝チームとなったプールB首位の神戸製鋼コベルコスティーラーズが同・4位のトヨタ自動車ヴェルブリッツと対戦する。
サントリーをフィジカル面で圧倒し、敵将・大久保直弥監督が「完敗」と脱帽するほどの強さを見せつけた神戸製鋼は引き分け以上で4位以内が確定。
やはりフィジカルな強さに特徴のあるトヨタ自動車を圧倒して、「神戸製鋼強し」を印象づけたいところだろう。
今季初先発のジャック・フーリーがCTBに入り、サントリー戦でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたCTB山中亮平とコンビを組む他、今季はSOでの起用が多かった正面健司がFBに下がって、ロングキッカーのSO森田恭平が司令塔を務めるなど、BK陣をマイナーチェンジしたかたちでトヨタ自動車戦に臨む。
対するトヨタ自動車にとっては、前節の近鉄ライナーズ戦で「1対1の場面で食い込まれた」(SO文字隆也主将)コンタクトエリアで対等以上に戦えるかが鍵になりそうだ。
続く第2試合(14時05分)に登場するのは、前節でトヨタ自動車を破った近鉄と、神戸製鋼に敗れたサントリー。
トヨタ自動車戦で今季初となる勝ち点5を挙げて4強入りの望みをつないだ近鉄が一気に上昇気流に乗るのか、あるいはサントリーが神戸製鋼戦敗戦から立ち直って上位に踏みとどまるのか。
ちなみに、11日に近鉄花園で試合をする4チームの第5節終了時点での勝ち点は以下のとおり。
神戸製鋼=23、サントリー=18、トヨタ自動車=16、近鉄=15。
12日に大分・大分市営陸上競技場でコカ・コーラレッドスパークスと対戦(13時)する3位のキヤノンイーグルス(勝ち点17)も含めて、今節の勝敗が4強入りへの大きなポイントとなるのは間違いないところ。
プールAでは東芝、パナソニック、ヤマハ発動機に
自力でのセカンドS上位グループ入り確定の可能性
一方、プールAではディフェンディングチャンピオンのパナソニック ワイルドナイツがNECグリーンロケッツと対戦(11日、千葉・柏の葉公園総合競技場=13時)。
開幕戦で東芝ブレイブルーパスに力負けしたパナソニックだったが、その後は着実に白星を積み重ねてきた。
「結構トライも取れたが、相手の攻めに適応しながら、ディフェンスで我慢できた点に成長が見られた」
HO堀江翔太主将が語ったとおり前節の宗像サニックスブルース戦では12トライを奪って80-7で大勝するなど、攻守に調子が上がっているのは確か。
NECに勝つか、4トライ以上を取っての引き分けでもプールA4位以内でセカンドステージを上位グループ(グループA)で戦うことが確定する。
対するNECは、前節トライ数で5本対4本と上回りながら、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスに31-32で1点差負け。第5節終了時点で総勝ち点が9の6位で4位のNTTコムとの勝ち点差は7。
4強入りに一縷の望みを残すため、王者から4トライを奪っての大アップセットを狙う。
前節、SOエルトン・ヤンチースの劇的なDGでNECに逆転勝ちして4位をキープしているNTTコム(勝ち点16)は富山県総合運動公園陸上競技場でヤマハ発動機ジュビロとの大一番が予定されている(12日、13時キックオフ)。
2位パナソニックと勝ち点19で並ぶ3位ヤマハ発動機も、勝つか4トライ以上を取っての引き分けで、他のチームの勝敗に関係なくファーストステージ4位以内が決まる。
プールAで首位に立つ東芝(勝ち点20)は広島・コカコーラウエスト広島スタジアムで宗像サニックスと対戦(12日14時05分)。勝つか引き分け、負けてもボーナスポイント2を取った時点でセカンドステージでの上位グループ入りが決まる。
共に上位グループ(グループA)入りの可能性を残す、プールAのクボタスピアーズとプールBのリコーブラックラムズは、それぞれ岩手・盛岡南公園球技場で絶対勝たなければいけない試合が予定されている(11日12時=リコー対NTTドコモレッドハリケーンズ、同14時05分=クボタ対豊田自動織機シャトルズ)。
(text by Kenji Demura)