開幕目前情報「トップリーグ プレスカンファレンス」から



森喜朗・日本ラグビーフットボール協会会長

森喜朗・日本ラグビーフットボール協会会長
  森喜朗・日本ラグビーフットボール協会会長
「お暑いなか、トップリーグのプレスカンファレンスにお越しくださり、ありがとうございます。今年は南アフリカで、ワールドカップサッカーが開催されました。たいへんエキサイティングなプレーがあり、多くの人を魅了し、関心を集めたことに、感動を新たにしました。スポーツが多くの人に、夢と感動を与えることを痛感いたしました。

いよいよラグビーも、9月3日のトップリーグ開幕を皮切りに、大学ラグビー、高校ラグビーと、新たなシーズンを迎えます。特にラグビーは、2019年のラグビーワールドカップ日本開催決定と、2016年のオリンピックに7人制ラグビーの正式種目決定ということもありまして、全国で多くの子どもたちがタグラグビーを中心にプレーをし、また女子ラグビーが多くの関心を集めています。協会としても、こんなにうれしいことはございません。幅広くラグビーを広げていきたいという協会の基本的な考え方からいえば、いい方向に向っていると、喜んでいるところです。

私はこの8月、ワールドカップ開催を来年に控えているニュージーランドの外務大臣に招かれて、ニュージーランドに行ってきました。そして、いくつかの施設を見て回りました。関係者によれば、ラグビー場の改修など、スタジアムの施設は間に合いそうだということでしたが、宿泊施設の確保が簡単ではないということです。ニュージーランドは観光立国でもあります。豪華客船を利用して、宿泊だけでなく、それを動かしながらお客さんに楽しんでいただく、といった企画も進められているそうです。
日本とニュージーランドは、深い関係があるのですから、ラグビーの面でも観光の面でも協力しあえると思います。ヨーロッパから来られる方々が、日本で一休みしてからニュージーランドへ出かける、あるいはニュージーランドでワールドカップを観てから、日本にも立ち寄って観光を楽しんでから帰るなど、そういうことができないか、といった話もしました。先般、官公庁の溝畑長官も、ラグビーに限りませんが、スポーツのビッグゲームを観光の柱にしたいと話をしていました。協会としては、そういったことにも協力していきたい。

パーティの席では、分かっているのに、何度も訊かれました。日本はワールドカップの予選はどこのプールに入ったのかと(笑)。ニュージーランド、フランスといっしょだと答えると、「大変だなあ!」とくる(笑)。昔、ニュージーランドに145-0で敗れたこともあり、からかわれるわけです。しかし(日本代表ヘッドコーチである)JK(ジョン・カーワン氏)は、ニュージーランドかフランス、どちらかを必ず食ってやると、言っています。そうであれば、ベスト8への道が開けるわけで、期待をしております。

その日本代表の主力はトップリーグにあるわけでありまして、トップリーグの発展なくしては、日本代表も強くならないのです。トップリーグも8年目となり、日本代表の大きな支えになるようなリーグに、ますます発展していくことを期待したいと思います。
そうして我々がIRBに主張したように、この素晴らしいスポーツを、ヨーロッパやオセアニアだけでなく、アジアに、そして世界に広げていけるよう、ボールを世界に大きく動かしていこうと、日本協会としてもトップリーグとしても、努力してまいりたいと思います。


真下昇・ジャパンラグビー トップリーグチェアマン
(日本ラグビーフットボール協会副会長兼専務理事)

真下昇・ジャパンラグビー トップリーグチェアマン
  真下昇・ジャパンラグビー トップリーグチェアマン
「今日は暑いなか、報道関係、ラグビー関係の方々など、多くの方にお集まりいただきまして、ありがとうございます。2010-2011シーズンのトップリーグが、9月3日、開幕します。今年はNTTコミュニケーションズシャイニングアークス、そして豊田自動織機シャトルズの、ふたつの新しいチームが参入しました。この2チームが新たなエネルギーをもって、リーグを活性化すべく、大いに活躍していただきたいと願っています。昇格したチームがリーグに定着するのが難しい状況ではありますが、新たな息吹といいますか、ぜひ従来からのチームと肩を並べてリーグを活性化していただきたいと思います。

今年は、翌年にニュージーランドでのラグビーワールドカップを控えた、重要なシーズンです。この春に、ワールドカップ7連続大会続けての出場をすでに決めていますが、サモアに11年ぶりに勝利するなどして、現在、日本代表のランキングは12位で、過去最高です。2011年のワールドカップでは、ぜひ2勝をあげて、ベスト8に進出してほしい。そのための、実力を備えた選手を選考するシーズンであるわけです。選手の皆さんには最高のパフォーマンスを期待したいと思います。

また今シーズンは、新たにジュディシャルパネルという委員会を設置しました。これはゲームをよりクリーンなものにして、不正な行為を撲滅しようというものです。サイティングコミッショナー、ジュディシャルオフィサーという二段階の構造になっており、サイティングコミッショナーはレフリーに見逃されたレッドカード相当の重い反則や、危険なプレーなどをチェックし、ジュディシャルオフィサーはその報告に対して、当該選手を召喚するなどして、判断を行います。裁判にたとえるなら、サイティングコミッショナーが検事、ジュディシャルオフィサーは判事の役割になります。

そしてトップリーグでは、「FOR ALL」という標語をかかげて活動をしています。グラウンド上ではもちろんのこと、グラウンド外でも、ラグビーを通して、どう社会に貢献していくか、その意識をますます高めていきたい。2019年のワールドカップ日本大会を成功裏に導くためには、ラグビーファミリーというものを構築していくと宣言をしていますが、その一端として、この「FOR ALL」という言葉があろうかと思います。「FOR ALL」の精神を重視しつつ、今シーズンもトップリーグを運営していきたいと考えております」

大東和美・Jリーグチェアマン
(日本ラグビーフットボール協会評議員)

大東・Jリーグチェアマン(右)、真下チェアマンと共に
  大東・Jリーグチェアマン(右)、真下チェアマンと共に
「皆さん、こんにちは。昨年までは日本ラグビーフットボール協会評議員という立場でおりましたけれども、本日はJリーグチェアマンとして出席させていただきました。いささか、恥ずかしい思いでありますが、一言ご挨拶申し上げます。少しサッカーの話をさせていただきますと、今年のワールドカップ南アフリカ大会で、日本代表チームは、海外の大会では初めてベスト16という成績でした。私がいちばん感じたことは、スポーツを通じて多くの人々に感動を与えることができる、素晴らしいコンテンツがスポーツにはある、ということです。

来年はニュージーランドで、ラグビーワールドカップが開催されます。そのためにも、今年のトップリーグの位置づけは重要です。やはり代表チームが強くなるためには、ラグビーでいえばトップリーグが、サッカーでいえばJリーグが、それぞれ活性化しないといけないと思っています。そういう意味で今年のトップリーグは重要で、私は注目しております。サッカー界もラグビー界も、目指すところはスポーツを通じていかに楽しむか、というところであると思います。サッカー界もラグビー界も、手をとり合いながら、素晴らしい未来に向けて進んでいきたいと思っています」

稲垣純一・トップリーグ部門長

稲垣純一・トップリーグ部門長
  稲垣純一・トップリーグ部門長
稲垣純一・トップリーグ部門長からは、新たに昇格した2チームの紹介、富山と沖縄で初めて開催、など今シーズンのトップリーグの概要について説明がありました。それぞれ詳しくは、以下のリンクからご参照ください。


開幕戦に向けてキャプテンから一言

各チームから開幕節での対戦カードごとにキャプテンが登場。シーズンに向けて抱負を語りました。

豊田自動織機シャトルズ、NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
豊田自動織機シャトルズ
吉田正明キャプテン
「激しい試合になると思いますが、シーズン13試合、すべてにベストを尽くします」
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
中山浩司キャプテン
「ファンの皆さんに感動していただけるような試合をしていきたいです」

近鉄ライナーズ、リコーブラックラムズ

近鉄ライナーズ
佐藤幹夫(キャプテン代理)
「一試合、一試合、全力で戦い、ファンの皆さんに感動を与えられるように、がんばります」
リコーブラックラムズ
湯浅直孝キャプテン
「今シーズンは勝つことはもちろんですが、ファンの方が楽しめる、興奮するような、リコーらしい試合をしたいと思います」

ヤマハ発動機ジュビロ、NECグリーンロケッツ

ヤマハ発動機ジュビロ
串田義和キャプテン
「開幕をホームのヤマハスタジアムで迎えることができ、また強敵のNECさんと対戦することができ、ありがたく思っています。去年は負けているので、リベンジの気持ちで臨みます」
NECグリーンロケッツ
ニリ・ラトゥ キャプテン
「今シーズンは、私たちのチームにとってとても大事なシーズンなので、がんばっていきたいと思います」

コカ・コーラウエストレッドスパークス、福岡サニックスブルース

コカ・コーラウエストレッドスパークス
三根秀敏キャプテン
「開幕戦は、九州ダービーなので、熱い試合をしたいと思っています。よろしくお願いします」
福岡サニックスブルース
杉浦敬宏バイスキャプテン
「スピードと、筋力を武器にがんばります」

神戸製鋼コベルコスティーラーズ、クボタスピアーズ

神戸製鋼コベルコスティーラーズ
平島久照キャプテン
「チーム一丸となって、優勝を目指してがんばっていきたいと思っています」
クボタスピアーズ
荻原要キャプテン
「今年もスピアーズらしく、ひたむきにがんばりたい。よろしくお願いします」

トヨタ自動車ヴェルブリッツ、サントリーサンゴリアス

トヨタ自動車ヴェルブリッツ
中山義孝キャプテン
「心をひとつに、力をひとつに、チームのトップリーグにかける思いをひとつに、戦っていきたいと思います」
サントリーサンゴリアス
竹本隼太郎キャプテン
「春からアタッキングラグビーを指向し、いい準備ができています。一歩でも前に出る気持ちで、がんばります」

東芝ブレイブルーパス、三洋電機ワイルドナイツ

東芝ブレイブルーパス
廣瀬俊朗キャプテン
「今シーズンを占う上でも、開幕戦は大事。トップリーグは面白い、といわれるような試合を、勝ち負けだけでなく、中身で勝負したいと思います」
三洋電機ワイルドナイツ
霜村誠一キャプテン
「今シーズンも、ラグビー界を盛り上げられるようなラグビーを目指したいと思います。今シーズンも注目してください」



キャプテン会議代表から、キャプテン会議の活動について

キャプテン会議代表 廣瀬俊朗(東芝ブレイブルーパス)

「キャプテン会議としては、2つのことをやっていこうと考えています。
ひとつは、ラグビーの素晴らしさを、トップリーグから伝えたいということです。それにはまず、試合をもっといいものにする、喜んでいただく。そうして、ラガーマンの精神を、お伝えしていきたい。

もうひとつは、社会に対して様々な活動を通して、貢献していきたい、ということです。
ぼくらがラグビーをできるのも、さまざまな人の力があって成り立っている、そういう思いを胸に、社会貢献活動をしていきたいのです。

そのためには、東芝でも意識しているのですが、人間としての魅力を高めていくことだろうと。具体的にどうと決めていることはないのですが、自然を大事にするとか、クラブハウスなど身近なところを掃除するとか、弱い立場の人を守るとか、ベビーカーで階段を上がる人を助けるとか。そういった地道なことを、ラガーマンが当然のようにできるようになって、それがラグビーのプレーにもつながってくるのではないか。そんなトップリーガーが集まったラグビーなら、面白いし、きっと魅了的だろうと。そういうことを考えています」


各チームの特色・戦力について監督から

各チームの監督・ヘッドコーチが、テーマやスローガンとともにチームをアピール。質問は司会の村上晃一氏です。

豊田自動織機シャトルズ
田村誠監督
「7年間、下部リーグにいたのでトップリーグは悲願でした。会社のトップも従業員も、皆喜んでいます。しかしトップリーグでは、他のすべてのチームが格上。プラン通りにいかないことも多いだろうということで、今年のテーマは『順応』。一試合、一試合、100パーセントの力を出して、いい試合をしたいと思います」
──トップリーグに向けて、どういう強化を?
「獲れるだけの戦力を集めました。日本国籍の者をいれると、一度に6人の外国人がグラウンド上に立てます。バツベイを含め。バツベイはいま150kg。シーズンを通してみれば、戦力になるのではないかと‥‥」
──開幕戦では、どんな戦い方を?
「いままで通り、ボールを動かす展開ラグビーをしていきます」
田村誠監督
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
大沼照幸監督
「トップリーグ昇格という悲願を達成しました。私たちは『ONE FIGHT』というスローガンを掲げています。これは、チームが一丸となって戦う、という意味と、目の前の一つ一つのプレーをしっかり行って最終的には勝利を収める、という意味をこめています。厳しいシーズンになると思いますが、情熱のこもった試合をしていきたい」
──今年は(ヤマハから)木曽選手、(サントリーから)山下大悟選手など、移籍組が多くいますが、チームのまとまりは?
「11名が新加入なのですが、トップリーグの経験を落とし込んでくれるので、いい影響が出ています」
──チーム名が長いんですが、どう略しますか?
「NTTコム、で」
──目標は
「設定はしていないのですが、ひとつでも上を目指すという強い意志で戦っていきたい」
大沼照幸監督

近鉄ライナーズ
木村雅裕チームディレクター
「今年の近鉄は、『STRONGER TOGETHER』がスローガン。開幕では、絆で結ばれた、チーム一丸となったライナーズをお見せします。今年のライナーズは、なんといっても、ニュージーランド代表キャップ19のリコ・ギアの加入と、ルーク(トンプソン)が帰化したことが大きいです」
──ギア選手、なじんでいますか?
「なじんでいますね。夏合宿ではハカを披露してくれました」
──スタンドオフは誰に?
「大西、重光、アイデン・クラーク‥‥まだ決まっていません」
木村雅裕チームディレクター

リコーブラックラムズ
遠藤哲FWコーチ
「私たちが掲げるキーワードは、『ディシプリン』と『チームファースト』。シンプルですが、重い言葉だと思います。選手たちは深く受けとめて、成長しようとしています」
──遠藤さん、いつからリコーに?
「2カ月ほど前からです。リコーはいろいろな意味で、魂を持っているチームだと思います」
──ローデンヘッドコーチはどんなコーチ?
「ブレないコーチです」
──今年からエモシ選手が桜エモシ選手になったんですね。
「はい、彼は日本が大好きなので」
遠藤哲FWコーチ

NECグリーンロケッツ
岡村要ヘッドコーチ
「今シーズン、体をはってやるからには、目標は日本一です。日本一になるためには、日本一の武器が必要。それはディフェンスのNECですから、そのディフェンスが武器です。優勝目指してがんばっていきたいと思います」
──キーワードは『ディフェンス』ですが、スローガンは『BIG HEART~強い意志』ですね。
「毎年、日本一を目指しながらも、本当に毎日、1分1秒、日本一になるために過ごしているのかという点に立ち返って、それには、ひとりひとりの強い意志、ビッグハートが必要だと考えました」
──ラトゥ キャプテンがよく言っている言葉ですね。
「そう、今年はキャプテンであるニリを全面に出していきたいと思っています」
──箕内選手が移籍しましたが。
「あれだけのビッグ・プレーヤーですから、マイナスはあるかもしれない。しかしそれ以上に、箕内が担っていたところは、自分たちがというふうに、いい雰囲気になっています」
岡村要ヘッドコーチ

ヤマハ発動機ジュビロ
堀川隆延監督
「スローガンは『Fight』。攻撃・防御・接点、すべての局面で、ひたむきな気持ちでファイトする、ということです。今年は体をはって、ディフェンスをして、そこからアタック、というチームを春からつくってきました。初戦のNECグリーンロケッツ戦に向けて、あと1週間、いい準備をしていきたい」
──選手が移籍で少なくなって36名。
「春は12、13人で練習、というときもありましたが、人数が少ないことで、ひとりひとり意識が高くなり、いい準備ができています」
──注目の選手は。
「キャプテンの串田。彼の体をはったディフェンスはチームに重要です。あとは体をしぼってきたバイスキャプテンの五郎丸です」
堀川隆延監督

コカ・コーラウエストレッドスパークス
向井昭吾監督
「今年は『ALL ATTACK』がスローガン。攻撃的にボールを動かして毎試合4トライを獲れるようにがんばりたい。それから上位チームがいつも同じところにいないように、リーグが混戦になるようにがんばりたい」
──センターにベイトマン。オールブラックスよりもコカ・コーラを選んだ男、といわれていますが。
「いやもう、スーパー14でレギュラーですから、どんなプレーでもできる素晴らしい選手です」
──2年目の豊田選手がバイスキャプテンですが。
「いい面と悪い面があって、もっとプレーを確実なものにしてもらうために、そこに追い込んだ、ということです」
──開幕戦は九州ダービーです。
「サニックスさんは、ボールをつなぎまくって、あきらめないチームなので、私たちはそれを受けないようにしていきたいですね」
向井昭吾監督

福岡サニックスブルース
藤井雄一郎監督
「どのチームも強化のスピードが速く、それにくらいついていくのが大変です。春から厳しい練習をしてきました。スローガンは『DYNAMIC!』、キーワードは『ディフェンス』、持ち味のアタックが活きるようにということです」
──フィットネスは例年以上に?
「そうですね」
──チームの秘密兵器は。
「秘密兵器は秘密にしているから秘密なので、秘密です」
──ニュージーランドから来たヘスケス選手‥‥。
「彼がいちばんの秘密兵器です。ウイングです」
──濱里3兄弟がそろいました。
「3兄弟だからとった、ということではなく、結果的に3人そろっただけなんですが。兄弟のなかでは耕平がいちばん潜在能力が高いのでは」
藤井雄一郎監督

クボタスピアーズ
佐野順監督
「今年のキーワードは『ひたむきさ』。そしてチーム全体で選んだスローガン『Being True』、純粋にという意味で、真摯にラグビーに取り組むという気持ちで選びました。新しいスピアーズとして、日本ラグビーに貢献できるよう、ひたむきにやっていきたいと思います」
──去年まではキックが多い、というイメージでしたが、今年は?
「キックも重要ですが、それだけでは不十分なので、もう少し面白いラグビーをしたいですね」
──注目の選手は。
「日本A代表に入った、プロップの手塚ですね。プロップとしてインパクトのあるプレーヤーです。それから2年目でロック/フランカーの今野は、体も大きく能力が高いので期待しています」
佐野順監督

神戸製鋼コベルコスティーラーズ
苑田右二ヘッドコーチ
「今年は『MOVING RUGBY』(ムービングラグビー)というスローガンで、人とボールを動かし続けて、神戸らしい変幻自在なプレーで、人の心を動かすようなラグビーをしていきたいです」
──型にはまらない、ということですか。
「そうですね」
──キーマンは?
「ロックの谷口、フルバックの正面、でしょうか」
──スタンドオフに南アフリカからピーター・グラント選手が入りました。
「非常に素晴らしい選手で、チームにコミットしてくれて、皆さんにも期待していただきたい」
苑田右二ヘッドコーチ

トヨタ自動車ヴェルブリッツ
朽木泰博監督
「我々トヨタ自動車ヴェルブリッツは、常にいかなる状況下でも、主導権をもってひとりひとりがプレーする、新しいスタイルの構築を目指しています。そのなかで、勝利と、魅力あるラグビーの両立にチャレンジしていきたい」
──いろいろな大学のキャプテンが入っていますが。
「はじめのうちはトップリーグのレベルにとまどっていた面もあったと思いますが、すごく前向きにがんばっていたので、ほぼレギュラーに近いところにいます。楽しみです」
──他に注目の選手は。
「ヤマハから移籍の松下選手。キック力があるし、他のバックスの選手にいい刺激になっています。
──キャプテンの中山選手がよくしゃべるようになったそうですが。
「彼とは同じ職場で、昨年まで全然しゃべらなかったのですが、今年は的確にコミュニケーションがとれるようになっています(笑)」
朽木泰博監督

サントリーサンゴリアス
エディー・ジョーンズGM兼監督
「4年間、サントリーを見てきたが、この職につくことができて光栄に思っています。春に就任してまず、2つのことを目指しています。ひとつはプレースタイルの確立。アタッキングラグビーをかかげ、もっとボールを動かすラグビーをしていきたい。もうひとつはチーム文化の確立です」
──アタッキングラグビーはチームに合っている?
「まだ実戦を戦っていないので、合っているかどうかの判断はできませんが、ひとついえるのは、チームは正しい方向に動いているし、スキルもまた向上している、ということです」
──夏合宿ではほとんどキックを使いませんでした。シーズンに入ってもキックは使わない?
「(日本語で)少し」
──小野澤選手の通算トライ記録の更新が期待されていますが。
「オノザワとは、そういう話もしている。私としては、個人のことでなく、チームのことを集中して考えたいと思っているのですが」
エディー・ジョーンズGM兼監督

三洋電機ワイルドナイツ
飯島均監督
「私が就任して6年目になりますが、その間、かなり厳しい練習をしてきまして、選手たちは強靭なフィットネスと高いスキルを獲得しています。それをベースに強固なディフェンス、グラウンドの幅を広く、スペースを使ったラグビーができています」
──スローガンは『臥薪嘗胆』
「目的のためにはどんなことにも耐える、という気持ちです。田邊・三宅らの発案です」
──東芝とはどんな試合を?
「瀬川監督と話しましたが、東芝が調子が非常にいいと。しかし、うちもヒーナン、ブラウンなど、とてもいい。勝ちたい、勝ちます」
飯島均監督

東芝ブレイブルーパス
瀬川智広監督
「東芝ブレイブルーパスは『ORIGINATE』というスローガンにしました。トップリーグは14チームがしのぎを削っていくわけですが、どのチームも強いと思います。そのなかで、勝ちたいし、ただ勝つだけでなく、東芝らしさを発信できればと思います。一戦一戦、皆さんと感動できるような試合をしていきたい」
──春から負けなしで、7月にはニュージーランドのワイカト州代表にも勝ってしまいましたね。好調の要因は?
「40歳の松田から若い選手まで、ポジション争いが活発であること、でしょうか。新人では伊東真、梶川あたりに期待しています。梶川は大野のようなタイプで、将来の日本代表候補では」
──開幕戦はどんな戦いを?
「ラックをつくらないラグビーを目指します。当然、試合のなかではラックができますけれど、自分たちからはつくらないようにする。そのスタイルを通したいですね。そして勝ちたいです」
瀬川智広監督

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