2010.09.03 [FRI]
開幕目前情報「トップリーグ プレスカンファレンス」から
森喜朗・日本ラグビーフットボール協会会長
いよいよラグビーも、9月3日のトップリーグ開幕を皮切りに、大学ラグビー、高校ラグビーと、新たなシーズンを迎えます。特にラグビーは、2019年のラグビーワールドカップ日本開催決定と、2016年のオリンピックに7人制ラグビーの正式種目決定ということもありまして、全国で多くの子どもたちがタグラグビーを中心にプレーをし、また女子ラグビーが多くの関心を集めています。協会としても、こんなにうれしいことはございません。幅広くラグビーを広げていきたいという協会の基本的な考え方からいえば、いい方向に向っていると、喜んでいるところです。 私はこの8月、ワールドカップ開催を来年に控えているニュージーランドの外務大臣に招かれて、ニュージーランドに行ってきました。そして、いくつかの施設を見て回りました。関係者によれば、ラグビー場の改修など、スタジアムの施設は間に合いそうだということでしたが、宿泊施設の確保が簡単ではないということです。ニュージーランドは観光立国でもあります。豪華客船を利用して、宿泊だけでなく、それを動かしながらお客さんに楽しんでいただく、といった企画も進められているそうです。 日本とニュージーランドは、深い関係があるのですから、ラグビーの面でも観光の面でも協力しあえると思います。ヨーロッパから来られる方々が、日本で一休みしてからニュージーランドへ出かける、あるいはニュージーランドでワールドカップを観てから、日本にも立ち寄って観光を楽しんでから帰るなど、そういうことができないか、といった話もしました。先般、官公庁の溝畑長官も、ラグビーに限りませんが、スポーツのビッグゲームを観光の柱にしたいと話をしていました。協会としては、そういったことにも協力していきたい。 パーティの席では、分かっているのに、何度も訊かれました。日本はワールドカップの予選はどこのプールに入ったのかと(笑)。ニュージーランド、フランスといっしょだと答えると、「大変だなあ!」とくる(笑)。昔、ニュージーランドに145-0で敗れたこともあり、からかわれるわけです。しかし(日本代表ヘッドコーチである)JK(ジョン・カーワン氏)は、ニュージーランドかフランス、どちらかを必ず食ってやると、言っています。そうであれば、ベスト8への道が開けるわけで、期待をしております。 その日本代表の主力はトップリーグにあるわけでありまして、トップリーグの発展なくしては、日本代表も強くならないのです。トップリーグも8年目となり、日本代表の大きな支えになるようなリーグに、ますます発展していくことを期待したいと思います。 そうして我々がIRBに主張したように、この素晴らしいスポーツを、ヨーロッパやオセアニアだけでなく、アジアに、そして世界に広げていけるよう、ボールを世界に大きく動かしていこうと、日本協会としてもトップリーグとしても、努力してまいりたいと思います。 真下昇・ジャパンラグビー トップリーグチェアマン (日本ラグビーフットボール協会副会長兼専務理事)
今年は、翌年にニュージーランドでのラグビーワールドカップを控えた、重要なシーズンです。この春に、ワールドカップ7連続大会続けての出場をすでに決めていますが、サモアに11年ぶりに勝利するなどして、現在、日本代表のランキングは12位で、過去最高です。2011年のワールドカップでは、ぜひ2勝をあげて、ベスト8に進出してほしい。そのための、実力を備えた選手を選考するシーズンであるわけです。選手の皆さんには最高のパフォーマンスを期待したいと思います。 また今シーズンは、新たにジュディシャルパネルという委員会を設置しました。これはゲームをよりクリーンなものにして、不正な行為を撲滅しようというものです。サイティングコミッショナー、ジュディシャルオフィサーという二段階の構造になっており、サイティングコミッショナーはレフリーに見逃されたレッドカード相当の重い反則や、危険なプレーなどをチェックし、ジュディシャルオフィサーはその報告に対して、当該選手を召喚するなどして、判断を行います。裁判にたとえるなら、サイティングコミッショナーが検事、ジュディシャルオフィサーは判事の役割になります。 そしてトップリーグでは、「FOR ALL」という標語をかかげて活動をしています。グラウンド上ではもちろんのこと、グラウンド外でも、ラグビーを通して、どう社会に貢献していくか、その意識をますます高めていきたい。2019年のワールドカップ日本大会を成功裏に導くためには、ラグビーファミリーというものを構築していくと宣言をしていますが、その一端として、この「FOR ALL」という言葉があろうかと思います。「FOR ALL」の精神を重視しつつ、今シーズンもトップリーグを運営していきたいと考えております」 大東和美・Jリーグチェアマン (日本ラグビーフットボール協会評議員)
来年はニュージーランドで、ラグビーワールドカップが開催されます。そのためにも、今年のトップリーグの位置づけは重要です。やはり代表チームが強くなるためには、ラグビーでいえばトップリーグが、サッカーでいえばJリーグが、それぞれ活性化しないといけないと思っています。そういう意味で今年のトップリーグは重要で、私は注目しております。サッカー界もラグビー界も、目指すところはスポーツを通じていかに楽しむか、というところであると思います。サッカー界もラグビー界も、手をとり合いながら、素晴らしい未来に向けて進んでいきたいと思っています」
開幕戦に向けてキャプテンから一言 各チームから開幕節での対戦カードごとにキャプテンが登場。シーズンに向けて抱負を語りました。
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