トップリーグ2018-2019 第6節レポート(パナソニック 17-26 リコー)

ジャパンラグビー トップリーグ 2018-2019 第6節
2018年10月13日(土)13:00キックオフ/群馬・太田市運動公園陸上競技場
パナソニック ワイルドナイツ 17-26 リコーブラックラムズ

パナソニック ワイルドナイツ

パナソニック ワイルドナイツのディーンズ監督(左)、坂手ゲームキャプテン

パナソニック ワイルドナイツのディーンズ監督(左)、坂手ゲームキャプテン

ロビー・ディーンズ監督

「今日の結果は、決して我々が望むようなものではなかった。我々は太田のこのグラウンドでこれまで連勝という歴史を積み重ねてきたが、その歴史が今日終わってしまった。記録はどこかで途絶えるわけだが、今日は途絶えるべくして途絶える試合となってしまった。そうは言っても、今日のリコーは本当に素晴らしい試合をした。称えたいと思う。非常にスマートで、チャンスをものにするラグビーをしていた。後半は自分たちの時間をしっかりと使い、賢いラグビーをしていた。素晴らしいパフォーマンスだった。一番問題だと思う点はポゼッションを最小限でしか保てなかったこと、そして大事なところでペナルティを犯して規律を保てなかったこと。自分たちで難しくしてしまった」

──イエローカード2枚と、パナソニックらしくない試合展開だった。

「イエローカードの場面は明らかに集中力の欠如と言える。両方ともタイミングの部分、あるいは空中にいる選手に対するタックルだった。間違いなく我々にとっては痛いカードになった。ただ、彼らがいない間もすごくいいディフェンスはできた。間違いなくゲームを厳しくしてしまった大きな要因だったと思う。それによってポゼッションを持つ時間も少なくなって、ゲーム自体を厳しくした」

──スカウティングしたと思うが、戦ってみてリコーに対して違う印象を持った点は。

「そんなに大きな印象の差はなかった。彼らはターンオーバーから積極的にボールを展開するようなラグビーをしてくる。実際、素晴らしいターンオーバーからのトライを取ってきた。我々は取りたくても取れきれなく終わってしまった。後半から出てきたティム・ベイトマン選手はもともと素晴らしい選手だが、大きな印象の違いを与えた選手だった」

──次の試合への収穫となるプレーは。

「選手が見せた勇敢なディフェンスは非常に素晴らしかった。長い間体を張れたのは次につながると思う。これからチームとしてやっていく上で、非常に重要になってくる。彼らが見せたディフェンス、コネクトされたディフェンスをするというのはこれから我々が勝ち進んでいく上で絶対に必要になってくる。来週の試合について言えば、9人の選手が「プロテクト節」ということでプレーできない。これまでチャンスのなかった選手が試合に出ることになり、これまで練習でやってきたことを表現する最高の場になる」

坂手淳史ゲームキャプテン

「一つ一つの勝ちを積み重ねていこうと思っていたが、自分たちで自分たちの首を絞めてしまった。ペナルティもそうだが、レフェリーとのコミュニケーションの部分でも自分たちの求めていたものではなかった。またリコーもいいディフェンスだったし、そこに対して僕たちが挑んでいった部分はたくさんあったが、我慢しきれずにペナルティを犯してしまった。イエローカードも出してしまった。改善するところはたくさんあるが、ディフェンスの部分では13人でも守れた時間帯も多くあったし、コミュニケーションも取れていたというポジティブな部分もあった。そこをもっと伸ばして、ここからのパナソニックというものを見せていきたい」

──次の試合への収穫となるプレーは。

「ゴールラインを背にしたディフェンスは13人でも意識してできた。その部分では相手を上回れた。ダブルショルダーでタックルに入れた。そこは収穫だと思う。一本取られてしまったが、14人の時間帯でもうまくディフェンスができていたというのは収穫。ここからつながっていくと思う」

──ジャパンに気持ちを切り替えるのか。

「ジャパンの時はジャパンに100%コミットしなければならない。パナソニックにいる時はナチュラルなレベルのスタンダードで常にトレーニングし、そしてパナソニックにも100%コミットしないといけない。今日負けて、時間があるのでしっかりとリラックスし、リカバリーしながら今日のゲームについて考える。明日からは100%ジャパンにコミットし、またパナソニックに帰ってきたら、ジャパンで培った技術を生かしたい」

リコーブラックラムズ

リコーブラックラムズの神鳥監督(左)、濱野キャプテン

リコーブラックラムズの神鳥監督(左)、濱野キャプテン

神鳥裕之監督

「この結果を予想した関係者は、少ないと思う。だが僕たちだけは信じようと、選手スタッフ一丸となって準備し、大きな仕事をした選手たちを本当に称えたい。パナソニックのようなチャンピオンチームに力を引き出してもらえたというところもある。ただシーズンは終わっていないので、しっかりと準備して頑張っていきたい」

──今日の勝機はどこに感じたか。

「我々の強みに立ち返ってプレーできたこと。ディフェンスは一つ大きな勝機を引き出せた要因。前に出て、プレシャーを掛けてディフェンスしていく。タックルの精度も非常によかった。強みであるセットプレーも相手を上回るパフォーマンスを見せることができた。その結果、エリアのマネージメントでも敵陣で戦う時間がすごく長くなってきたところもスコアで上回れた要因」

──パナソニックと戦って、どうだったか。どこに警戒したか。

「全ての選手の能力が高いことは当然分かっていること。今日のゲームでも一発でトライを取れるだけの脅威も感じた。準備としてはパナソニックの強みであるカウンターの攻撃、アンストラクチャーの状況からトライを取りに来る状況を少なくして敵陣にボールをできるだけ多く放り込んで、プレーをスタートさせるようなプランで準備してきた。それを選手たちがしっかりと実行しれくれた」

──後半直後のイエローカードはリコーにとって大きかった。

「最初は14番の選手だったと思う。そこではゲーム中にアドバンテージがうまく使えているとは思えなかったが、その後、プロップの選手にイエローカードが出た時に敵陣で少し長く戦えた。そこでセットプレーの強みをうまく使え、スクラムでうまく時間を使えたというところは、今振り返ってみればあの時間帯は非常に有利に戦えていたと思う」

濱野大輔キャプテン

「本日はありがとうございました。今週はチームのスローガンとして〈スイング・ザ・バット〉を掲げた。それは、何も恐れずに自分たちのプレーをしっかり信じて、仲間を信じて80分間プレーを続けようということ。そういう意味合いでこのテーマにした。その結果、チーム23人が80分間バットを振り続けたことが、今日の勝利につながったと思う。特にディフェンスは、我慢強く最後まで相手にスコアさせないという気持ちが強かった。そういった思いがこの結果につながった。アタックに関してもシンプルに、確実にゲインすることの意識でプレーを続けられたのが勝利につながった」

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